138:獣化訓練

「ルーカ、オズワルド、ハマル、シュシュ。今この訓練場にいる限り、君たちは生徒で、俺が教官だ。よく話を聞き、真剣に稽古に努めるように。
それでは全員、獣人服に着替えてくれ。
半獣人になると手足の造形が変化するため、普通の服だと破れたり、動き辛かったりして我々の戦闘にふさわしくない。
以前そう伝えていたはずだな」

ロベルトはいつもの敬語ではなく、部下と話す時のように従魔たちに接している。
訓練には緊張感も大切なのだ。
普段のほほんとしているレナの従魔たちの表情も引き締まっている。

ロベルトは半獣人仕様のシヴァガン王国政府の制服に先ほど着替えた。
ゆったり幅のワンピースタイプの服の腰をベルトで締めている。
脚を動かしやすいように制服にはスリットが入っており、下にハーフパンツを着用していた。
しなやかだが頑丈そうな、雪豹(スノーパンサー)のモフモフした腕と脚が裾から覗いている。
手で少し髪をかき上げると、顔の輪郭に沿うように雪色(フロスティブルー)の毛皮が見えた。

レナの従魔たちがブレスレットを付けた手を空に向かって突き上げた!

「「「獣人衣装、へーんしん!」」」

オズワルドだけキメ台詞を口にしなかったが、全員でポーズをキメて華麗に変身する!
レナリスペクトと今朝のアイドルダンスのなごりである。

キラの音楽が響く中、ブレスレットが光り、それぞれがおニューの獣人衣装に着替えた。
ワンピースタイプの膝丈服に、ショートパンツ。二の腕が隠れるくらいの長さのケープ。裸足で地面を踏む。

まさかの派手な変身シーンにロベルトはどう反応したかと言えば……

「気合いの入れ方は魔物それぞれだ。咆哮は最も簡単な鼓舞の方法だと言える。やる気があると受け取った」

真顔で大真面目に言い切った。
さすがに個性豊かな部下をまとめているだけあって、柔軟な対応である。いつもご苦労様。

「オズワルドはもう半獣人にも変身できるはずだな」

「うん」

オズワルドが親指を噛むと、脚と腕が漆黒の毛皮に覆われた。関節の位置が変わり、造形も獣らしく変化している。
ロベルトが満足そうに頷く。

「完璧だ。他の従魔たちに感覚を教えて、変化をサポートしてやってくれ。
一通りレッスンが終われば、30分ほど俺が戦闘稽古を付けよう」

「分かった」

オズワルドの尻尾が揺れた。
半獣人型で戦闘する機会はとても久しぶりで、相手は実力者のため、内心ワクワクしているようだ。

「指先には特に多くの魔力が巡っている。そのため魔法武器を扱う際には指先から魔力を注入しているだろう?
指先を噛んで半獣人に変身するクセをつけると、とっさの時にも理想の形状に変化しやすいんだ。
この仕草と変化を関連付けて、身体に覚えさせていく」

オズワルドを横目で見ていたシュシュが、自分も指を噛んでみるが……身体は変化しない。
悔しかったらしく、じわじわ獣化するイメージをしてみると、半獣人姿ではなく一気に小さな羽根飛びウサギ姿になってしまった。
不慮の事態だったのでブレスレットに服をしまうのも間に合わず、新品の衣装にすっぽり埋もれてしまう。
不服そうに服を持ち上げて顔を覗かせると、ダンダンっと脚を地面に叩きつけて地団駄を踏んでいる。

「俺はまだ変身開始の指導はしていなかったはずだ。シュシュ。
勝手に行動する生徒は、教えを請う気がない……と考えるが。どうする?」

ロベルトは歩み寄ると、直立姿勢のまま、高い位置からシュシュを見下ろした。
表情は険しく、甘い顔をする気配はない。

シュシュはビクッと震えて耳をしゅんとさせながらも、頭を振って気を持ち直し、正面から教官をキッと見上げる。

『<……ごめんなさい! 私にも、稽古をつけて!>』

キラが[ウサリンガル]を起動して言葉を翻訳した。ファインプレー!

ロベルトはシュシュの一度目の失態を許して、指導を再開することにした。
同じ過ちは犯さないだろうと感じたのだ。

シュシュがまたヒト型に戻り、拳を握った。
緊張していたため、目がいつもより更に赤くなっている。

少し離れたところでハラハラと様子を見守っていたレナが、ほあ〜〜っ……と疲れたようなため息を吐いた。シュシュのためにならないから……と口出しこそ控えたものの、とても心配していた。
リリーが「シュシュ、ファイト!」とそっとエールを贈った。
羽根耳をピクリと動かしたシュシュは、まっすぐロベルトを見たままこくりと頷く。

「獣化について改めて説明しておく。
まず、俺たち獣人は完全魔物型、半獣人型、ヒト型と三つのパターンを使いこなすことができる。習得しておいた方が戦い方の幅が広がるため便利だ。
ヒト型から徐々に魔物の姿に変化していくと、まず手足の先端から変化し始めて、どこかのタイミングで一気に魔物になる。主に、顔が獣になる辺りが分岐点だな。
肉食獣の半獣人は手足と皮膚の一部を変化させて、バランスのとれた身体能力と牙や爪で攻撃する。
草食獣は脚のみを変化させた半獣人姿が一般的だ。速く駆け、そして蹴りの威力が肉食獣を越える者もいる。
完全魔物型の方がもちろん戦闘力そのものは高いが、街中など狭い場所で戦うことになった場合は半獣人型がいいだろう」

ふむふむ、と全員が納得しながら話を聞く。
レナたちは、シヴァガン王国の家の屋根を駆ける獣人を何度か見かけたことがあった。
そういう場合に半獣人になるらしい。
獣人の行動を前提としているため、シヴァガン王国の連なった家々の屋根は平たくなっている。

「では、獣化を試してみるように。まず指先を噛む。
シュシュとハマルはそれから、”脚の爪”を変化させるイメージをしていく。実は手と同じく脚の指にも魔力が多く巡回しているんだ。
座って、足先に手を当てながら変化をイメージしていくといいだろう。
足先が温まってきたら、だんだんと太ももまで魔力を通していくと、脚が獣型に変わるはずだ。
その状態でも、常に指先から魔力が流れるイメージをしてみるといい」

「「はいっ」」

シュシュが先ほど失敗したのは、脚全体を一気に変化させようとしたからだろう、とロベルトが助言した。

シュシュとハマルは体育座りをして、足先を手で包んで集中している。
オズワルドが金眼で魔力の巡り方を見極めてアドバイスした。

「君は……そもそも魔物型になったことがまだないんだったな。ルーカ」

「はい。獣化は爪だけなら経験があります」

「そこだけ、というのがまず半獣人化の第一の難関なんだが。器用なものだな」

爪先の変化に苦戦しているシュシュ・ハマルとルーカを見比べたロベルトが思案顔になる。

「君は細かな魔力の制御が得意と見た。
爪先の変化ができるなら、半獣人化はおそらくスムーズに取得するだろう。
半獣人としての戦闘稽古をつける前に、まず完全に魔物型になることを目指してもらおうと思う。
その方が戦闘力が上がるし、半獣人として動きやすくなるはずだ」

「分かりました。手足の変化、それから顔を変えるイメージをしたらいいでしょうか?」

「その通り。やってみてくれ」

ロベルトは詳しい説明をせずに、じっとルーカの動向を眺める。

ルーカはまず爪先を難なく変化させてみせた。
朝練でモスラの手の甲を切り裂いた時よりも、もっと鋭く凶悪な獣の爪に変化している。
桜色だった爪は黒くなった。
そして一気に手首まで魔力を通し、金色の猫の毛皮をまとう。

ロベルトが呆れたように小さくため息を吐いた。

「俺が指導するまでもなさそうだな……」

(だって、さっき貴方とオズワルドが半獣人に変化する時の魔力循環を視ていたからね。真似させてもらったよ)

ルーカはしれっと今朝から[器用裕福]の称号をセットしている。
ロベルトは「ルーカは魔物型での動きに慣れてから、半獣人型での戦闘訓練としよう。シュシュとハマルは半獣人に変化するところから始める。オズワルドはさっそく応用の組手だな」と今後の予定を立てた。

あっさりと魔物に変化しそうだったルーカだが……手首まで獣化してからは、少しもたもたと毛皮をまとっていった。
ルーカの適応力の高さをロベルトに計られないために(規格外さはもうかなりお察しされているが)それと、ルーカの変化を真剣に眺めて自分の力にしようとしている従魔たちの見本になるためにも、ゆっくり変化したのだ。

腕と脚がじんわり温まり、ルーカは完全に半獣人の姿になる。
骨の構造まで変わっているので、足踏みすると違和感があり、ヒト型の時のように安定した走りはまだできないだろうと考えた。
もともと獣だったハマルやシュシュなら、この半獣人姿の方が動きやすいはずだ。

(獣としての動きに僕が慣れるべきなんだろうな。
……一体どのような魔物の姿になるんだろう? トラか、ヒョウか、ライオンか……きっとネコ科なんだろうけど)

生えている尻尾は模様のないきれいな金色なので、トラでもヒョウでもライオンでもなさそうである。
自分の運の悪さを振り返り、ルーカの頭にちょっぴり嫌な予感がよぎった。
そんな、まさかね。
幸運の申し子たるご主人様が応援してくれているんだから、まさかね!!

ネコミミヒト族がどのような魔物姿になるかはまだラナシュ世界が設定していないようで、ルーカの目でも視えなかった。
ぶっつけ本番、いっくよー!

「手足の付け根と尻尾までは変化完了しました。これから顔を獣型に変化させてみます」

「やってくれ。……しかし本当に難なく半獣人になったな。感心する」

教官に褒められたルーカとレナが得意げな顔になった。

「そろそろ……魔物の姿に変わりそう、かな?」

自分の変化率を確認している瞳も熱を持ってきたので、ルーカはぱちりと瞬きして目を潤した。
顔の輪郭に沿うように、肌がじわじわと毛皮に覆われていく。

レナたちがルーカの魔物化をドキドキ見守った。

▽レナ・クラスチェンジ!

ルーカの身体が光に包まれた! 光が小さく収束して…………ポンッ!

『にゃーーーー!?』

▽ルーカは 金色子ネコに 変化した!

<激写です!>

『や、やめて』

速攻で撮影にいそしむキラにルーカが苦言を呈する。

全員がまじまじと金色子ネコを眺めた。
ささやかすぎる牙に、出しっぱなしの小さな爪、柔らかそうな極上の金の毛並み。
これははたして……魔物、と言っていいのだろうか? ぶっちゃけ弱そうなただの子ネコである。

ロベルトが無言でひょいっと首元をつまんで持ち上げてみると、軽いわ華奢だわ、もがく動きはコミカルだわで全く戦えそうもない。
うーん、と眉が顰められた。

「わあ、可愛いーーー!」

レナが思わず本音を声に出してしまった。
まさしくレナ好みの可愛い従魔である。
やられた…………とルーカネコが頭を抱える。そう、幸運はいつだってレナの味方なのだ。

「さすがにこう変化するとは予想外だったな……。魔物使いにテイムされているからには魔物だろうし、レア魔物らしい戦闘力を持っているかもしれないが。
何か、この変化の理由に心当たりがあるか?」

ロベルトがルーカを地面に降ろして尋ねた。
見上げる金色ネコの瞳は紫で、確かにルーカだ。

『……そうですね……レナの従魔たちは、成長がとても早かったために、自然界発の魔物としてはありえないくらい幼い姿の魔人族となりました。
自然界を生き抜いてじっくり成長した魔物が魔人族になる場合は、大人の姿になるのが一般的ですけどね。
おそらく僕も同じ理由で、ヒト族がいきなり魔物にクラスチェンジしたため、世界の設定が追いつかずに、未熟な幼い姿の魔物に変化したと考えられます』

同じネコ科のロベルトはネコのルーカとも会話ができる。
言葉を理解して軽くため息をついた。

「戦闘はできそうか?」

『やってみます。まずは魔法で。白魔法[ボルト]』

ルーカの毛皮がパリパリとささやかな静電気を帯びる。これだけ。
ロベルトに能力を明かしすぎないように[制雷マスター]の称号をセットしなかったのだが、それにしても魔法の扱いがおぼつかない。

手足の動きを確認するために一歩前に踏み出すと、前のめりにコケてしまった。

笑ってはいけない。

ロベルトの耳がひくひく揺れるのを、ルーカネコがジト目で見上げる。
ごまかすように咳払いして「少しその場足踏みして身体を慣らしていてくれ」と告げたロベルトに、シュシュとハマルから声がかけられた。

「ロベルト教官! 見て見て、シュシュの足元、ちょっぴり爪が尖ってきたよ」

「ボクはヒツジの太い爪だから変化しづらいのかなー? 爪はまだだけどー、でもねー、うっすら毛皮に変化しましたー。足先すごくあったかくなってるよー」

オズワルドが口を挟んだ。

「二人とも、早くも変化の兆しがある。提案だけどさ、この状態でつま先走りして、半獣人への変化をもっと促すのはどうだろう?
俺はそうやってドグマに指導を受けたよ」

話を聞いたロベルトが苦笑いする。

「またえらくハードな練習をこなしたんだな、オズワルド。
ドグマ様らしいというか……応えたお前は立派だったと思うぞ。
確かに、足先に重心を置く歩き方は獣型の動きに似ているため、脚の獣化を促進する手助けになりそうだと思った。
ただ……変化途中で指先に負担をかけると痛みを伴うため、完全に脚の獣化を終えてから歩行に入るのが一般的なトレーニングだな」

「え。そうなのか……? 痛みはそんなに感じなかったと思うけど。歩きづらかったくらいで」

「ふむ。ブラックドッグはレア種族だから魔力との調和が優れているのかもしれないな。
ハマルとシュシュも同様のレア種族で、獣化の取得速度も早い……ドグマ様式の訓練を試してみるのもいいかもしれない」

ロベルトがシュシュたちをチラリと見ると、勝手に立ち上がって歩行を始めたりはしていないものの、やる気に満ちた表情で教官の判断を急かしている。
二人とも、早く強くなりたいようだ。
ロベルトが頷いた。

「二人とも。立って、つま先立ちをしてみてくれるか。
もし痛みを感じたら、まず座って脚を獣化させてから歩くトレーニングを始める。
もし痛みを我慢できるなら、今の状態から爪先立ちで歩いてみて獣化をより促進させようと考えている」

ロベルトの言葉を嬉しそうに聞いたシュシュとハマルは、さっと立ち上がると、つま先立ちしてみた。
少しフラついているが、問題なく立っている。
この時点で激痛を訴える獣人もいるのだが、レナの従魔たちはどうやら大丈夫そうだ。

シュシュは唇をきゅっと結んでいて、ハマルは恍惚とした表情をしている。

「確かにちょっとだけ痛いけど……我慢できるもん。シュシュ、強くなるんだ!」

「レナ様がもーっと誇れる従魔になるためのー、試練の痛みだもんねー……? むしろたまんないですー。えへへ」

ロベルトの怪訝な視線を感じたレナが「そんな目で見ないで下さいー!」と慌てて否定した。
ハマルの問題発言からのこの流れはもう毎度のお約束である。

シュシュとハマルがゆっくりとつま先歩きを始めた。
オズワルドにそれぞれ片手を支えられながら、よちよちと歩く。
レナがキラに最高画質動画撮影を懇願した。
分身体×100が三人の周囲を飛び回り、あらゆる角度から撮りまくる!

<従魔:キラのレベルが上がりました!+1>
<スキル[ステルス]を取得しました>
<ギルドカードを確認して下さい>

「えっすごい。おめでとう、キラ!
今朝には経験値からっぽになってたはずだけど、やっぱりレベル1だったからレベルアップしやすいんだね。
分身体での撮影が経験値になった?」

<そのようです! やったーレベルアップ! マスターのお褒めの言葉も嬉しい! それではスキル[ステルス]>

「仕事が早いっ」

キラの分身体は普段は巧みに物陰に隠れたり、高速移動しながら周囲を撮影していたのだが、これで堂々と空間にいても目視されなくなった。
現れた分身体をなんとか視界に捉えていたロベルトは、怪しいガラスの小球体がまったく見えなくなってしまって(諜報部の獣人の視野から逃れるとは、どんな技術を使ったんだ!)と顔を引きつらせている。
レナパーティで一番の壊れ性能なパンドラミミックをなめてはいけないのだ。
ちなみにロベルトの部下たちの観察がキラのよい経験値となっていた。

シュシュとハマルのつま先歩きが早くも安定してきている。
ついに、オズワルドが手を離してもゆっくり歩けるようになった。

ネコルーカもまだ少しぎこちないながらも、4足歩行で上手に歩けている。

全員の成長率に舌を巻きながら、ロベルトが新たな訓練方法を示した。

「よし。それではまとめて猛特訓といこうか。ルーカをシュシュとハマルが追いかけるんだ」

『えっ!?』

ルーカが驚きの声をあげて、尻尾の毛をぶわっと立てた。
ヒト型だったら盛大に青ざめていただろう。

小動物を子どもが追いかける訓練方法についてとーーっても心当たりがあるシュシュが、ギランと目を光らせる。
シュシュの体力作りのため、ルーカが組んだプログラムとまるで同じなのだ。

「全力でいけ」

ヤル気を感じたロベルトがニッと笑って告げた。
「ご主人様が応援しているぞ」と発破をかける。

そのご主人様は、ルーカの不安を従属の首輪経由で感じとって、ガンガン脳内に鳴り響く警報音に頭を抱えているのだが。

「あの時はどうもありがとうございましたッ、鬼教官改め、もふもふ仲魔ルーカ! 今は同じく最強を目指すもの同士。シュシュたちと全力で追いかけっこしてもらうからね! 覚悟ッッッ」

「ボクたちがずっと鬼だねー。ルーカは獲物役ー」

▽金色ネコが 駆け出した!

『スキル[瞬発]っ』

なんとかジャンプしたバランスをとりながら、ルーカが幼児二人から距離をとる。

▽シュシュと ハマルが 駆け出した!

「「待て待てーー!」」

ロベルトがオズワルドを手招きする。

「あの三人が追いかけっこの訓練しているうちに、組手を始めよう。俺が稽古をつけられる時間は限られているからな」

「確かに効率いいけどさ。ロベルトも容赦がないよな……」

ロベルトとオズワルドがぐっと脚に力を込めて、戦闘態勢になる。

「クセのある部下を何名も指導してきたんだ。悠長に優しくなんてやってられないさ。有効な訓練方法があるなら試すまでだ。
これでもお前たちの対応には特別にかなり気を遣っているんだぞ?」

「そうだろうとは思ってるよ。
でも改めて言っとくけど、マウント取って従魔を厳しく鍛えるのはほどほどにしとかないと、もし主さんが悲しむと世界が怒るよ」

「赤の女王様はすごいな。……ちゃかしたが、彼女は確かに何かと特別だ。
フォローとして、あとで甘い物でも差し入れるのはどうだろう?」

「機嫌良くなると思う。主さんはほんのり甘いくらいのお菓子が好きだよ」

▽ロベルトと オズワルドの 戦闘訓練開始!

まさか自分のご機嫌とりについての会話がされているとはつゆ知らず、派手に動きながら格闘するオズワルドをハラハラと眺めて、ルーカたちの様子を微笑ましくも心配しながら見守り、警報音に頭を抱えて、レナは静かに忙しく観戦するのだった。

 

 

 

 

 

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